この記事を見ている皆さんは、矯正治療のメリットはなんだと考えられていますか？
最後まで読んでいただければ矯正治療のメリットがわかっていただけると思います。

歯科矯正治療のメリット

矯正治療のメリットは「見た目の改善」だと思っている方がほとんどだと思います。

• がたがた、乱杭歯（叢生）
• すきっ歯（空隙歯列）
• 八重歯（犬歯低位）

などが気になっている方が矯正治療をしたいな、と考えている場合が多いのではないのでしょうか。しかし実は、他にも様々な歯並びがあります。

他の歯並びの種類

先ほど書いた歯並びの他にも様々な歯並びがあり、改善を必要とする場合が多くあります。

• ディープバイト（過蓋咬合）
• オープンバイト（開咬）
• 出っ歯（上顎前突）
• 受け口（反対咬合、下顎前突）
• 真ん中のズレなど左右非対称（交叉咬合）

などです。
ここで気づくことはないでしょうか？
前述の、「ガタガタ」「すきっ歯」「八重歯」は、実は「片方の歯並び」だけを見ています。
しかし、後述の「過蓋咬合」「開咬」「反対咬合」「交叉咬合」は、名前に「咬」という漢字が付くことが示しているように、「上下の歯の”咬み合わせ”」により決まる歯並びです。

多くの方が一方の歯並びのみを気にして、矯正が必要かを考えますが、実は上下の咬み合わせも非常に大事なんですね！

見た目だけではない咬み合わせ

見た目のことを「審美」と言います。対して、咬み合わせは「機能」も加わっています。つまり、「機能」的にも改善していく必要があるということですね。歯並びは必ず咬み合わせに影響を及ぼします。そこが美容ではなく医療である所以です。ですから、しっかりと医療を行う場所（歯科医院）で行う必要があり、通販的な感覚で矯正を行ってはいけないのです。

顎関節にも影響が？

下の歯は下顎骨という骨にあります。下顎骨には顎関節という関節を側頭骨との間に持っています。顎関節という言葉は「顎関節症」という症状とともにご存知の方も多いと思います。顎関節症とは顎関節周囲の痛みや雑音などを伴う症状のことです。
お気づきでしょうか？
そうです。顎関節は上下の咬み合わせに非常に影響されるんです。上下の咬み合わせが悪いと、顎関節に悪影響を及ぼし、顎関節症を引き起こしている可能性もあります。

顎関節症と矯正治療

顎関節症を引き起こしているのが歯並びでないことも多くあります。ですので、一概には言えませんが、歯並びが原因の場合、矯正治療を行うことで、顎関節症の悪化を防いだり、顎関節症の改善につながることがあります。そこまで矯正治療では考える必要があります。

咀嚼効率の改善

上下の歯並びが改善すれば当然かみやすくなります。上下の咬み合わせにより咀嚼効率が格段にアップします。
ここで矯正治療によりオープンバイト（開咬）が改善し、噛みやすくなった例を紹介します。

一目瞭然かと思います。この方は、前歯で噛み切れるようになりました。今まで、前歯で麺類などを噛み切ることができなかったそうです。矯正治療後はしっかりと前歯で噛み切れるようになったと喜ばれています。
また、前歯で噛み切れるようになったこと以外にも「奥歯の負担を減らす」ことができており、将来的に起こりうる奥歯の問題を軽減できていることも歯医者的には重要な観点です。
直接的な問題（前歯で噛み切れない）だけではなく、間接的な問題（奥歯の負担が大きい）も改善できています。これは、矯正治療の大きなメリットです。

まとめ

今回は一部のメリットにしぼって解説させていただきました。矯正治療を行うことが、見た目の改善だけと思っていた方が、「咬み合わせ」を改善することにより「機能的」にも大きなメリットがあることを理解していただけたら幸いです。また、他のメリットなどについても解説していく予定です。ぜひ、他の記事も御覧ください。

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