近年、徐々にではありますが、矯正治療が一般的になってきたように感じます。
皆様の周りの方々でも矯正治療を行っている方が数人いらっしゃるのではないでしょうか。
以前は、矯正治療というと、子どものやる治療というイメージがありませんでしたか?
今ではそうではありません。
大人の方も当たり前のように矯正治療を行う時代です。今まで、「いまさら…」とか思っていた方も我慢せず、美しくなれる時代ですね。
もちろんお子様の矯正治療を行う方の割合も以前より増えてきていますよ。
大人の矯正についてはこちら
その矯正治療の「いまさら聞けない」基礎的なことをアレコレお伝えします!
そもそも矯正治療ってなんなんでしょうか。歯並びをよくするだけでしょうか?
いえいえ、それ以上に多くのメリットがありますよ!
矯正治療の一番の目的は「機能的な咬合」を作ることにあります。難しい言葉ですが、簡単にいうと「正しいかみ合わせ」を作っていくことと言えます。歯は上顎、下顎にありますが、それぞれに独立しているわけではありません。それらが噛み合うことにより機能しているのです。そのかみ合わせが正しいことにより多くのメリットがあります。
などが挙げられます。均一に噛めることによるメリットは多くあります。また、八重歯気味の方はそれを治すことで日常で奥歯の受けるダメージを減らすことができます。
この図に表すように歯が動くとは、骨が溶けるのと骨が造られるのが繰り返されるということです。動かす方向の骨が溶けて、動かされた元の位置に骨が造られるのです。そうやって歯は移動します。歯は歯槽骨という骨に埋まっています。歯の頭側の「歯冠」しか普段は目にすることがないので歯の根っこの「歯根」を意識することは少ないですが、歯の移動は歯根の部分での骨のリモデリングにより起こっています。
上記のように歯を動かすための治療方法は様々なものがあります。一番皆様が思い浮かべるのがワイヤーでの治療法ではないでしょうか。一般的に永久歯の歯列矯正はワイヤーが用いられてきました。ワイヤーを歯に接着したブラケットという装置に通して治療を行います。柔らかくて丸く細いワイヤーから治療が進むにつれて硬く角張った太いワイヤーに変えていきます。そのワイヤーを様々に曲げたり、付加装置をつけることで歯をうごかしていきます。ワイヤー矯正にも表側にブラケットを装着する「ラビアル矯正」、歯の裏側にブラケットを装着する「リンガル矯正」などいくつかの種類があります。
お子様の1期矯正などで取り外せる装置を用いるのが床矯正です。拡大床などの装置があります。こういったものも矯正の方法の一つといえます。
昨今、流行っているのはマウスピース矯正です。これは大人にもお子様にも適応可能です。数年前までは適応範囲も限られていましたが今では技術の進歩や症例の蓄積により、ほぼどのような症例でも適応になってきています。やはり、今は目立たないマウスピース矯正を選択される患者さんが多いかと思います。ただ、部分的にワイヤー矯正をしたり、拡大床などを併用したほうがいい症例もあります。個別の判断は信頼できる先生と相談して決めていきましょう。
価格も医院により様々ですし、その医院の中でも様々なのでよくわかりませんよね。難しい矯正治療の価格設定についてここでは簡単に説明しようと思います。
矯正には大人から始める矯正と子どもから始める矯正があります。子どもの矯正には0期治療、1期治療、2期治療と分けることができます。そして、2期治療とは、「永久歯に対する治療」といえ、乳歯があると1期治療、0期治療となります。以下に簡単にまとめます。
0期治療…乳歯のみのときに行う矯正
1期治療…乳歯のみ、または乳歯と永久歯が混在するときに行う矯正
2期治療…永久歯のみのときに行う矯正
成人矯正…大人になってから始める矯正
と分けることができます。当然それぞれにかかる費用も異なり、一般的には0期治療が最も安く、2期治療や成人矯正にいくに従い高くなります。0期治療は約10万円以下、1期治療は20~40万円、2期治療は40万円~60万円、成人矯正は100万円前後のことが多いです。ただ、0期、1期のみで終わる矯正は稀で、普通は0期、1期、2期はセットとして考えます。トータルで考えると0期+1期+2期は大体成人矯正と同じくらいの金額に設定されていることが多いようです。
そうなると大人になってから矯正をすればいいのではないかと思われるかもしれませんが、子どもから矯正治療を始めるメリットとしては顎の成長のコントロールも可能なため、大人になってから始めるよりは難易度を下げることができ、抜歯の可能性も少なくすることができることが挙げられます。
先ほど述べたように、矯正の方法も様々なものがあります。成人矯正でいうと、ワイヤー矯正、マウスピース矯正があり、ワイヤー矯正の中でも「ラビアル矯正」「リンガル矯正」があります。一般的に料金の高い順番に並べると、
の順番になることが多いようです。この違いは、目立つ度合い、つけ外しが出来るか出来ないかの違い、調整時の痛みの度合いの違いなどがあり、それぞれの症例や、患者さんの希望や性格、ライフスタイルなどにより選択されます。
矯正治療の難易度により料金が違うことも多くあります。マウスピース矯正の場合はワイヤー矯正の場合より細分化されている場合が多く、例えば、抜歯が必要で全部の歯を動かす必要がある症例、全部の歯を動かすがそこまで難しくない症例、前歯のみの移動でよい症例などに分けられます。それにより細かく料金が異なります。
これは、すべての矯正治療にかかる費用がはじめから含まれているのか、一部別途費用が必要なのか、毎回費用が必要なのかによる違いです。見かけの料金が安くても、契約するとあとからどんどん費用が必要な場合がありますので注意が必要です。別途かかる費用としては、以下のようなものが挙げられます。
などです。これらは事前に含まれているのか、また含まれていないのであればいくらなのかを確認しておく必要がある項目です。また、矯正治療が終了し、後戻り防止のための保定期間は何年間あり、何年間再治療をしてもらえるかも事前確認が必要です。
今回は、矯正の基本原理や種類、費用についてお話ししてみました。
皆様の矯正治療の参考になれば幸いです!
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